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カップの中のユートピア

零れ落ちたのは、綴ったはずの言葉たち

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何処までが嘘か、見抜いてごらん





見抜いてほしいような、欲しくないような。



4月1日――――――

世界は今日をエイプリルフールと呼ぶ。
つまい今日は人に嘘を吐いてもいい、ということだ。
そんな世界の風潮は開店準備中のVasilicoでも始まっているのは当たり前で。



「俺、実は・・・」
「へえ、そうなんだ」
「いや、あの、イレルさん?」
「へえ、そうなんだ」
「聞いてくださいよおおお」



エイプリルフールとはいえ、相変わらず店の中の上下関係は変わることもなく
今日も相変わらず弄り弄られの関係が続いている。
そんな会話を少し遠くから見ている2人。



「仲良いですねぇ」
「あれのどこをどう見たら仲良いっていう思考になるんだよ」
「え、ほら、喧嘩するほど・・・」
「あれのどこが喧嘩なんだ?」



自分の横で天然なのか理解しかねるような発言をしているリターナに溜め息を吐きながら
目線を別の方向へずらすとジェラルドが店長に嘘を吐いていたかと思うとなぜかホラーな話になっておりここにもまた溜め息。隣にいるリターナはその聞き慣れてしまった溜め息に少しだけ苦笑した。

彼女は店内を見回し、Vasilicoのエイプリルフールとは思えないような普段の雰囲気と全く変わらない
マクシミリアンとヴィノに目を留めた。いつも通りにマクシミリアンがほぼ一方的に話しており、ヴィノは
彼女にとって最低限の相槌を打っている。



「あの2人はいつも通りですね」
「そういうのあんまり興味ないだろうからな」
「そうですよね」
「・・・リタ」
「はい、何ですか?」
「エイプリルフールに言うこと全て嘘とは限らないんだぞ」
「え?そうなんですか?」
「お前、エイプリルフールは一日中嘘吐けると思ってるだろ」
「違うんですか?」
「実はな・・・」



エイプリルフールは一日中嘘を吐けない。
そう言うジュニオールに対して首を傾げる彼女を見て少し悪戯をしてみようとでも思ったのだろうか
誰にも気付かれないような微笑を浮かべた。


「俺は高校の時ヤンチャしてたんだ」
「え!?」
「一時期、俺は髪を赤く染めた」
「あ、赤ですかっ・・・?」
「今、俺は好きな奴がいる。」
「・・・え?」



一通り言い切ったのか、ジュニオールは一呼吸置いて目を伏せた。
チラッとリターナを見るとその嘘を間に受けているのか彼の高校時代や
髪を赤く染めている彼を想像して顔を蒼くしていた。



「今俺が言った嘘の中に本当のことが混ざっている。」
「え!?」
「当ててみろ」
「・・・や、ヤンチャですか!?」
「さあな。」
「え、じゃあ髪赤くしてたんですか?」
「さあな。」
「そ、それとも好きな人・・・!」
「さあな。」
「どれが本当なんですか!?」
「さあな。」




いて

( ヒ ン ト は 1 2 時 1 分 に あ る )




(どれが本当か教えてくださいよ!)
(自分で考えろ)
(えー、ジュンさん狡いです!)
(狡くねえよ。)


あとがき

短編更新企画立てたのにまさかの非公開設定にしっぱなしという←

\サーーセンッシタッーーーー/

今度こそ・・・非公開にしないようにだな・・・
(※言霊ではありません)

・・・と、話を切り替えて。

今回のSSはうちの子の中でベストCP、ジュニオール×リターナです!
どちらかというとジュニオールがリタを思っているっていう話になってますね。
この2人の関係性がちょっとでも表現できてたらと思います!!

よし、バンバン書いていくぞ・・・!!


マイペース極まりない更新ですが、よろしければ次回もご覧くださいませ。

 

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